お菓子作りにとって欠かせない材料の一つである「砂糖」。製造法の違いなどにより、色や形、風味などが様々な砂糖が作られています。今回は砂糖の種類や役割などを詳しく紹介していきます!
そもそも砂糖って何…?
砂糖とは、サトウキビや甜菜などの植物からショ糖を抽出して製造する甘味調味料のことを言います。サトウキビから作られる甘蔗糖、甜菜から作られる甜菜糖(ビート糖)が代表的です。その他にも楓樹液から作られるカエデ糖(メープルシュガー)、サトウヤシやココヤシから作られるヤシ糖(パームシュガー、ココナッツシュガー)などがらあります。
砂糖は脳のエネルギー源!!!
脳はどの臓器よりも多くのエネルギーを消費します。でもそのエネルギー源となるのは通常ブドウ糖だけなのです。砂糖はご飯やパンに比べて吸収力があり、エネルギーをすばやく回復させる速効性のエネルギー源なのです!
砂糖の白さは天然の色
砂糖の色は白く見えますよね。ですが主成分のショ糖は無色透明の結晶なので、白く見えるのは光の乱反射のためなんです。雪が白く見えるのと同じ原理だそうです!
砂糖の種類
砂糖には様々な種類があります。まず製造方法の違いによって大きく「分蜜糖」と「含蜜糖」の2種類に分けられます。
⚫︎分蜜糖…サトウキビや甜菜の搾り汁を結晶と糖蜜に分けて、結晶の部分を取り出した砂糖のこと。
⚫︎含蜜糖…砂糖を作る工程で結晶と糖蜜に分けず、糖蜜を含んでいる砂糖のこと。
分蜜糖の種類
・上白糖
・グラニュー糖
・三温糖
・白双糖など
含蜜糖
・和三盆
・黒糖
・赤砂糖(カソナード)
・メープルシロップなど
砂糖の役割や働き
砂糖にはたくさんの役割や働きがあると言われています。ではそれぞれ紹介していきます!
①甘さや風味をつける
第一にお菓子に甘い味をつける役割をします。多く入れれば甘くなり、量を減らせば甘さ控えめになります。また黒糖や三温糖など、特有な風味をお菓子につけることもできます。
②保水性
スポンジやパウンドケーキなど砂糖が入るお菓子はしっとりと焼き上がり、その後も水分を流しにくく、パサつきにくくなります。
③親水性
お肉に砂糖を揉み込むと砂糖がタンパク質(コラーゲン)と水分とを結びつけて、お肉を柔らかくします。
④泡の安定性
卵白に砂糖を加えて泡立てると、砂糖が卵白の中の水分を吸収してしっかりとした泡のメレンゲになります。
⑤浸透性
果実酒を作る時に砂糖を加えると砂糖の浸透でフルーツの香りと味を引き出してくれます。
⑥ゼリー化
ジャムを作る時に砂糖を加えると果物に含まれているペクチンをゼリー化にしてくれます。ペクチンがゼリー化するのは、砂糖がペクチンを網目のようにつなぎ、水を抱え込むためです。
⑦でんぷんの老化防止
でんぷんをしっとりと柔らかく保つ働きがあるので、寿司メシなど固くなりにくくなります。
⑧発酵促進とメイラード反応
砂糖はイーストの発酵を活発にし、パンをふっくらさせます。またパウンドケーキやスポンジ、タルト生地などの表面に焼き色をつける効果があります。これをメイラード反応といいます。
⑨温度による変化
約105℃でシロップ、約115℃でファンダン、160℃〜165℃でべっこう飴、195℃以上でカラメルになります。
⑩脂肪の酸化防止
ケーキやクッキーなど、脂肪を使った食品に砂糖をたくさん入れると脂肪が酸化しづらく、味が悪くなりません。砂糖の濃度が高い液体には酸素が溶けにくいためです。
11防腐性
砂糖はカビ、細菌の繁殖に必要な水分を吸収して繁殖できないようにします。でも砂糖の量が少ないと防腐効果はありません。防腐効果を出すためには、少なくても全量の半分以上の砂糖を使う必要があります。
おわりに
砂糖にはたくさんの役割や働きがあり、またエネルギーチャージには欠かせない食品だということがわかりました。また砂糖が白く見えるのは雪と同じ原理だとは少し驚きです。
もちろん過剰摂取は身体に良くないですが、ぜひいろんな種類の砂糖を手にして、うまく活用してみてください!
では、また〜!!